今週の偈 2026.11.02
なぜ苦は偉大なる真理なのか ①
初期仏教の非常に重要な概念のひとつに、Dukkha という言葉があります。これは「苦しみ」という意味です。
「一切は苦しみである」という真理をお釈迦さまはご自身の智慧で発見しました。
仏教が説く「苦」dukkhaは、「苦しい」というより、「空しい」という意味です。
私たちはどんなに頑張っても、どんなに努力しても、どんなに踏ん張っても、最後には「死」という苦しみ. 空しさに出会わなくてはなりません。これは客観的な事実であり、自分だけ例外ということはないのです。「苦」というのはそういう意味です。
ですから、「苦」(dukkha)を知ることこそ、心に巨大な楽と安らぎをもたらすのです。
私たちは非論理的で、ものごとにたいして余計な価値を入れているため、たいへん苦しんでいます。それは私たちが「自分」というものに強烈に執着しているからです。
「dukkha」を単純な日本語でいいますと、「空しい、無意味でどうということはない.気にすることはない」という意味になります。ですから、「一切のものは苦である」ということは「一切のものは無意味で気にするものではない」という意味になります。
アルボムッレ スマナサーラ
パティパダー 2007年11月号ー2008年4月号 根本仏教講義より
