今週の偈2025.11.10
業のポイント6 生命の頼り
業は頼りです。「助けてくれ」というならば、業に頼むしかないのです。これはkamma paṭisaraṇa(カンマパティサラナ)といいます。
舞い上がっているときに足を引っ張るのも、困ったときに助けになるのも、自分自身の業の力です。いつでも業が糸を引いているのです。生命は業に依存しているのです。
人は、もう本当に業に頼っていて、業から解放されて自由に生きることは不可能です。
〜
業は、絶対的な権力者ではありません。そうとう人生を管理しますが、業自身にも「因果法則に沿って機能しなくてはいけない」という憲法があります。また、有効期限もあって、期限が過ぎたら結果を出せなくなります。 業も無常です。因果法則の一部です。ですから修行者は、業を理解するよりは因縁を理解することに励みます。
アルボムッレ・スマナサーラ
ブッダが教えた「業(カルマ)」の真実 初期仏教の本 日本テーラワーダ仏教協会より
