今週の偈 2021.11.22
自我を捨てるということは、「自分の心は、弱くて脆くて大したことないものだ。どうでもよくてくだらない心だから、誰のものでもべつに同じだ」という事実を認識することです。
そういうふうに、自分という自我を完全に横に置いておければ、自分が何者でもないことを心から理解できます。そうすると、失敗しても成功しても、平然としていられるのです。
たとえ失敗しても、「自分は大したことない人間なんだから、まあ仕方ない」と思うだけで、全然怒りなど出てきませんし、落ち込むこともありません。
アルボムッレ・スマナサーラ
『心は病気―役立つ初期仏教法話〈2〉』 河出書房新社(サンガ出版)より