寺子屋スジャータ

27話 ビンビサーラ王 ・・・・ 最初のパトロン国王

南伝ブッダ年代記 | アシン・クサラダンマ | 花

アシン・クサラダンマ長老 著 
奥田昭則 訳 / チョウ・ピュー・サン 挿絵

第3部 法輪を転じる~伝道布教へ

第2章 サンガ(僧団)

27話  ビンビサーラ王 ・・・・ 最初のパトロン国王

南伝ブッダ年代記

ガヤーシーサ山(象頭山ぞうずせん)から、カッサパ三兄弟と比丘千人をともなった世尊は、マガダ国の首都ラージャガハ(王舎城)へ向かった。かつてカッサパ三兄弟と比丘千人は全員、結髪外道けっぱつげどうの行者であったが、いまや世尊に従っていたのである。世尊がこの都市を最初に訪れたのはビンビサーラ王との約束を果たすためだった。一行はそこに到着して、「善住(スパティッタ)」霊場にある大きな「杖の林園(ラッティヴァナ)」(訳注:オウギヤシの若木の森)に滞在した。

ビンビサーラ王は、世尊が到着されたという吉報をきいて、十二万人のマガダ国のバラモン・資産家たちをともない、ただちに世尊のもとへ行った。王は世尊に礼拝後、一隅に坐った。しかし十二万人のマガダ国のバラモン・資産家たちのうち、ある者は世尊に礼拝後、一隅に坐った。ある者は世尊に礼拝して礼儀正しく公式なあいさつをした後、一隅に坐った。ある者は世尊に合掌して礼拝して、一隅に坐った。ある者は世尊の御前でみずからの姓名を名乗った後、一隅に坐った。ある者は沈黙を保ったまま、一隅に坐った。

バラモン・資産家たちが世尊とウルヴェーラ・カッサパ尊者を見たとき、かれらはとまどった。なぜならウルヴェーラ・カッサパは、それまで偉大な宗教指導者として知れわたっていたからである。それにもかかわらず、かれらはまた、偉大な比丘ゴータマの令名が最近ひろがって、評判になっているともきいていた。かくして、かれらは(偉大な比丘ゴータマはウルヴェーラ・カッサパのもとで聖なる修行をしているのだろうか、それともウルヴェーラ・カッサパの方が、偉大な比丘の下で聖なる修行をしているのだろうか?)と、いぶかったのである。

しかしながら、世尊はかれらの思いに気づき、ウルヴェーラ・カッサパ尊者に、こうきいた。

「おお、カッサパよ、何がそなたに火まつり(拝火の祭祀)を捨てさせたのか?」

ウルヴェーラ・カッサパ尊者は「五つの官能の快楽の汚れを見てしまい、同様に火まつりの褒美に女が約束されているのを見てしまって、わたしは火まつりと供犠くぎは、もはやわたしに喜びを与えない、とさとったのです。このため、おお、尊い方よ、わたしは火まつりを捨てたのです」と、答えた。

「しかしカッサパよ、もしそなたがもはやこうしたものに歓喜しないなら、それではいま、この神々と人の世で、何がそなたの心の歓喜であるのか?」

「わたしは涅槃(ニッバーナ)の境地の安らぎをさとりました。それは汚染から自由で、みずからさとりの『道』を通してのみ達成でき、変化に支配されず、生への欲望や執着から自由です。この至高の法(ダンマ)をさとって、おお、尊い方よ、わたしは火まつりを捨てたのです」と、ウルヴェーラ・カッサパ尊者は答えた。

その後すぐに、ウルヴェーラ・カッサパ尊者は座席から立ち上がり、かれの衣を一方の肩にととのえ、世尊の足にぬかずいて「尊い方よ、世尊はわが師で、わたしは弟子です。世尊はわが師で、わたしは弟子です」と、認めたのである。

このウルヴェーラ・カッサパ尊者の自認でバラモンたちのとまどいは消えた。そして、かれらは、ウルヴェーラ・カッサパ尊者は世尊のもとで聖なる修行をしている、と確信したのだった。疑いが晴れてかれらの心が自由になり、教えを受ける準備ができたとき、世尊は次第説法と四聖諦を説かれた。法を聴いた後、かれらの心は障碍しょうがいから自由になった。清らかに喜ばしく、説法の終わりには、ビンビサーラ王に率いられた十一万人のバラモンは聖者のさとりの第一段階(預流果よるか)に達した。残る一万人のバラモンは在家の篤信者となり、仏法僧への三帰依を確立したのだった。

そのとき、ビンビサーラ王もまた法を洞察しており、預流者(ソーターパンナ)となって、世尊に、こう申し上げた。

「尊い方よ、わたしが若い王子であったとき、五つの大望を抱き、それがいま叶えられました。第一の大望は『マガダ国の国王になれますように』というものでした。第二の大望は『わたしが王となったとき、完全にさとられた阿羅漢がわが王国を訪れますように』というものでした。第三の大望は『世尊を礼拝できますように』というものでした。第四の大望は『世尊がわたしに法を説いてくださいますように』というものでした。第五の大望は『わたしは世尊の法を理解できますように』というものでした。そして、こうしたすべての大望がいま、叶えられたのでございます。偉大なる尊い方よ! 偉大なる尊い方よ! 世尊によって法が多くのやりかたで明らかにされました・・・尊い方よ、きょうのこの日より、わたしの命が終わるまで、わたしを生涯、在家の弟子にしてくださいますように。そして尊い方よ、世尊が比丘の僧団とともに、あすの食事の布施をわたしからお受けくださいますように」

 

竹林精舎をビンビサーラ王が寄進

 

朝になって、多くの比丘らにともなわれた世尊は、ビンビサーラ王の食事の招待を受けるため、ラージャガハの市内に入った。世尊を上首とする僧団(サンガ)に、王は双手もろてで給仕した。そのあと、王は一隅に坐った。それから、王はこのように考えた。

「世尊は、五つの特徴をそなえた適切なところに住まわれるべきだ。街から遠すぎても、近すぎてもいけない。出入りする街路がなければいけない。世尊にお目にかかりたい人たちが、来やすくなければいけない。昼間混みあわず、夜間は静かでなければいけない。そして騒音に乱されてはいけない。遠離おんりの雰囲気をそなえ、人びとから隔離され、冥想にふさわしくなければいけない。世尊にふさわしい、そんな場所は、どこにあるだろうか?」

それから、王は次のように、よく考えてみた。

「われらには竹林(ヴェールヴァナ)がある。あそこはそのような特徴をそなえている。世尊が上首をなさっていらっしゃる比丘の僧団に、竹林を寄進したら善いのではないだろうか?」

そのようによく考えた末に、王は世尊に申し上げた。

「尊い方よ、世尊が長をなさっておられる比丘の僧団が、竹林をお受け取りなさいますように。その竹林は住む場所として、すべての条件をみたしております」

このように申し上げているあいだに、王は黄金の壺から花の香りがする水を、世尊の手に奉仕のしるしとして注いだ。そのとき世尊は、竹林を精舎として寄進する、という王の申し出を高く評価なさって、説法された。世尊は竹林精舎で、二回目と三回目、四回目、十七回目、二十回目の雨安居を過ごされたのである。

 

餓鬼がつきまとった王宮の夜・・・回向えこうのいわれ

 

その夜、ビンビサーラ王は生涯で最悪の恐怖の一夜を過ごした。王は眠れなかった。なぜなら、宮殿周辺でひと晩中、餓鬼(ペータ)の恐ろしい叫び声が聞こえたからである。恐ろしいうなり声を聞いて、王はぞっとした。鳥肌が立った。髪が逆立った。叫喚きょうかんによって完全に震えあがり、おびえ、悶々と悩んだ。夜が明けて、ビンビサーラ王は不安になり、ただちに世尊のもとへ行った。礼拝して一隅に坐り、世尊に申し上げた。

「尊い方よ、昨夜、わが宮殿で恐ろしい叫び声を聞いたのでございます。いったいわたしに何が起きるのでございましょうか?」

「恐れることはありません、おお、偉大な王よ! それで危害が及ぶことは一切ありません。実のところ、あなたの親族は餓鬼界に生まれ変わっているのです。ブッダ出現までの間ずっと、功徳の果報を分かち合うことをかれらは待ちつづけ、正自覚者への偉大な寄進をあなたがした後に、それを期待していたのです。しかしきのう、あなたひとりだけで『どこに世尊がお住まいになるべきか?』と考えて、偉大な功徳となる行いをされた。あなたはその功徳を親族と分かち合わなかった。それで希望が叶えられなかったので、かれらは失望し、あのような恐ろしい叫び声をあげたのです」と、世尊は慰めたのである。

その後にビンビサーラ王は、こう尋ねた。

「尊い方よ、もし、わたしがいま寄進をすれば、そして功徳を分かち合えば、かれらはこれから功徳を得ることができるのでしょうか?」

「もちろんですとも、偉大な王よ、かれらは功徳を得ることができます」と、世尊は答えられた。

「もし、そうでしたら、世尊と比丘の僧団は、わたしの寄進をきょう、お受けくださいますように。わたしは功徳を積んで、それを親族に回向いたしましょう」

ビンビサーラ王はこのように招待し、それから宮殿に戻り、準備した。

その後すぐ、時間が来て、世尊と比丘の僧団は宮殿へ行き、用意された席に坐った。それと同じく、王の親族である餓鬼たちも、そうした。かれらはやって来て、壁の外に立ち、王による功徳の回向を待っていた。

世尊が神通力をつかわれて、王の親族である餓鬼たちを王が見られるようにされた。それから、王は水を献上するにあたって「この献上が親族のためになりますように、わたしの親族が幸せでありますように」と、献げられたのである。

まさにそのとき、餓鬼たちのためにハスの池が現れた。かれらはそこで、かれらの悩み、疲れ、渇きがいやされるまで水浴びし、水を飲んだ。かれらの顔の色つやは金色になった。さらに王が食べ物と衣装と住まいを比丘の僧団に献上したとき、この功徳を餓鬼の親族に回向する、と明らかにした。そしてそれと同時に、天の食べ物、衣装、住まいがかれらのために生じた。そして、かれらがそうしたものを楽しむにつれて、かれらの外見は新鮮で健康になり、そしてまた、幸福で繁栄したのである。これを見てビンビサーラ王は、とても喜んだ。

食事をすまされて世尊は、王の功徳ある行いを祝福し、評価して「戸外経(ティロークッダ スッタ)」(小部・小誦)を説かれたのであった。

28話へ続く

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南伝ブッダ年代記

Episode 27

KING Bimbisāra, THE FIRST ROYAL PATRON

From Gayāsīsa, the Blessed One—accompanied by the Kassapa brothers and a thousand bhikkhus, who were all formerly matted-hair ascetics—proceeded to Rājagaha, the capital city of Magadha. He visited this city first to fulfil His promise to King Bimbisāra. When they arrived there, they stayed in the large Palmyra Sapling Grove (Laṭṭhivana) at the Supatiṭṭha Shrine.
When King Bimbisāra heard the good news of the arrival of the Blessed One, accompanied by a hundred and twenty thousand Magadhan brahmin householders, he immediately went to the Blessed One. After paying homage to Him, he sat down at one side. But of the one-hundred and twenty thousand brahmin householders, some paid homage to the Blessed One and sat down at one side. Some exchanged greetings with Him; and when this courteous and formal talk was finished, they sat down at one
side. Some raised their clasped hands in salutation to the Blessed One and sat down at one side. Some pronounced their name and clan in the Blessed One’s presence and sat down at one side. Some kept silence and sat down at one side.
When the brahmin householders saw the Blessed One and the Venerable Uruvela Kassapa, they were puzzled because they knew that Uruvela Kassapa was known as a great religious teacher so far. Nevertheless, they also heard that the good name of the Great Bhikkhu Gotama spread recently. Thus, they wondered: “Does the Great Bhikkhu lead the holy life under Uruvela Kassapa or does Uruvela Kassapa lead the holy life under the Great Bhikkhu?”
However, the Blessed One became aware of their thought and asked the Venerable Uruvela Kassapa: “O Kassapa, what made you abandon fire worship?”
The Venerable Uruvela Kassapa replied: “Having seen the stain in five sensual-pleasures, as well as the womanfolk being promised as the reward for fire worship, I realised that the worship and sacrifice gave me joy no more. For this reason, O Lord, I gave up the practice of fire worship.”
“But, Kassapa, if you do not take delight any longer to these, what then delights your heart here in this world of devas and man?” the Blessed One asked.
“I have realised the peaceful state of Nibbāna, which is free from defilements, which can only be achieved by oneself through the Path, which is not subject to change, which is free from lust or attachment to life. Having realised this sublime Dhamma, O Lord, I gave up the practice of fire worship,” the Venerable Uruvela Kassapa replied.
Thereupon, the Venerable Uruvela Kassapa rose from his seat, arranged his robe on one shoulder, and prostrated himself with his head at the Blessed One’s feet, acknowledging: “Lord, the Blessed One is my teacher; I am a disciple. The Blessed One is my teacher, I am a disciple.”
With this personal acknowledgement of the Venerable Uruvela Kassapa, the brahmins’ perplexity was banished, and they were convinced that the Venerable Uruvela Kassapa led the holy life under the Blessed One. And when their minds were free from doubt and were ready to receive instructions, the Blessed One delivered the progressive discourse and the Four Noble Truths. After listening to the Dhamma, their minds were free from hindrances. Pure and glad, at the end of the discourse, a
hundred and ten thousand brahmins headed by King Bimbisāra attained the first stage of sainthood; the rest ten thousand brahmins became lay devotees established in the Triple Refuge.
Then, King Bimbisāra, who also had penetrated the Dhamma and became a Sotāpanna, said to the Blessed One: “Lord, when I was a young prince, I had five aspirations which have been fulfilled now. My first aspiration was: ‘May I be anointed as king of Magadha.’ My second aspiration was: ‘May a Fully-Enlightened Arahant visit my kingdom when I became a king.’ My third aspiration was: ‘May I be able to honour
that Blessed One.’ My fourth aspiration was: ‘May the Blessed One teach me the Dhamma.’ My fifth aspiration was: ‘May I understand the Blessed One’s Dhamma.’ And all these aspirations have been fulfilled now. Magnificent, Lord! Magnificent, Lord! The Dhamma has been made clear in many ways by the Blessed One…. Lord, may the Blessed One count me as a lay disciple who has taken refuge from today till the
end of my life. Now, Lord, may the Blessed One together with the Order of Bhikkhus accept tomorrow’s meal from me.”

King Bimbisāra’s Offering of Bamboo Grove
When morning came, the Blessed One accompanied by a large number of bhikkhus entered the City of Rājagaha to fulfil King Bimbisāra’s meal invitation in his palace. With his own hands, the king served the Saṁgha headed by the Blessed One. Afterwards, the king sat down at one side. Then, he thought: “The Blessed One should live in an appropriate place which has five characteristics. It should be neither too far, nor too near from the town. It should have roads going in and coming out. It should be accessible to people who want to meet Him. It should not be crowded with people in the day time, and should be quiet at night time. And it should be undisturbed by sounds; it should be with an atmosphere of aloofness, secluded from people, suitable for retreat. Where is the appropriate place for the Blessed One then?” Then, he considered: “We have the Bamboo Grove (Veḷuvana), which has all these characteristics. Would it be good if I were to offer the Bamboo Grove to the Order of Bhikkhus headed by the Blessed One?”
Having considered so, he said to the Blessed One: “Lord, may the Order of Bhikkhus headed by the Blessed One kindly accept my offering of this Bamboo Grove, which meets all the requirements of a suitable dwelling place.” While saying thus, the king poured flower-scented water from a golden jug onto the Blessed One’s hand as a token of his dedication. Then, the Blessed One delivered a discourse appreciating
the king’s offering of the grove for a monastery. The Blessed One spent His second, third, fourth, seventeenth, and twentieth rains-residence in the Bamboo Grove Monastery.

The Haunted Night in King Bimbisāra’s Palace
That night, King Bimbisāra experienced the most horrible night in his life. He could not sleep, for he heard a terrible screeching of ghosts (petas) around his residence all night long. Hearing the horrible groans, he felt eerie; goosebumps appeared on his skin; his hair stood on end. He was thoroughly shaken, frightened and worried by the uproar. When the day broke, King Bimbisāra, being distressed,
immediately went to see the Blessed One. Having paid respect to Him and sitting down at one side, he told to the Blessed One: “Lord, I heard such a frightful noise in my residence last night. What will happen to me?”
“Do not be afraid, O great king! No harm will come of it. As a matter of fact, your relatives have been reborn in the realm of ghosts. For a whole Buddha-interval, they have been waiting and expecting that after making a great offering to the Enlightened One, you would share the fruits of merit with them. But yesterday, having performed a great meritorious deed you only thought: ‘Where should the Blessed One reside?’ You failed to share your merits with your relatives. And it was because their hopes were not fulfilled, they were disappointed and made such a horrible screeching,” the Blessed One consoled.
Thereafter, King Bimbisāra asked: “Lord, will they be able to obtain the merits if I perform alms-giving now and share the merits with them?”
“Yes, great king, they would be able to obtain the merits,” the Blessed One replied.
“If that is so, may the Blessed One and the Order of Bhikkhus accept my offerings for today. I will dedicate the merits I perform to my relatives,” King Bimbisāra invited. Then, he went back to his palace and made preparations.
Thereupon, when the time came, the Blessed One and the Order of Bhikkhus went to the palace and sat down on the prepared seats. So did the ghosts—who were the king’s relatives. They came and stood outside the walls, waiting for the sharing of merits by the king.
The Blessed One exercised His supernormal powers in such a way that the king could see all of his ghost relatives. Then, in giving water offering, the king made a dedication: “May this offering be for my relatives. May my relatives attain happiness.”
At that very moment, there appeared lotus ponds for those ghosts. They bathed and drank in them, till their troubles, weariness and thirst were allayed; their complexion became golden in colour. Again, when the king offered foods, robes and lodging to the Order of Bhikkhus, he made known the distribution of his merits to his ghost relatives. And at the same time, heavenly foods, clothing, lodging were generated for them. And as they enjoy them, their appearances became fresh and healthy, and they also became happy and prosperous. Seeing this, King Bimbisāra was overjoyed.
Having finished His meal, the Blessed One expounded the Tirokuḍḍa Sutta (The Outside-the-Walls Discourse) to bless and appreciate the king for his meritorious deeds.

To be continued

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アシン・クサラダンマ長老

1966年11月21日、インドネシア中部のジャワ州テマングン生まれ。中国系インドネシア人。テマングンは近くに3000メートル級の山々が聳え、山々に囲まれた小さな町。世界遺産のボロブドゥール寺院やディエン高原など観光地にも2,3時間で行ける比較的涼しい土地という。インドネシア・バンドゥンのパラヤンガン大学経済学部(経営学専攻)卒業後、首都ジャカルタのプラセトエイヤ・モレヤ経済ビジネス・スクールで財政学を修め、修士号を取得して卒業後、2年弱、民間企業勤務。1998年インドネシア・テーラワーダ(上座)仏教サンガで沙弥出家し、見習い僧に。

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ヴィパッサナー修習(観察冥想)実践、仏教の教理を学び、先輩僧指導の下、2000年までジャワ島、スマトラ島で布教に従事。同年11月、ミャンマーに渡り、チャンミ・イェッタ森林冥想センターで修行し、2001年、導師チャンミ・サヤドーのもとで比丘出家。同年、ミャンマー・ヤンゴンの国際仏教大学(ITBMU)入学、2004年首席(金メダル授与)卒業。同年以降2006年まで、バンディターラーマ冥想センター(ヤンゴン)、バンディターラーマ森林冥想センター(バゴー)でヴィパッサナー冥想修行。

奥田 昭則

1949年徳島県生まれ。日本テーラワーダ仏教協会会員。東京大学仏文科卒。毎日新聞記者として奈良、広島、神戸の各支局、大阪本社の社会部、学芸部、神戸支局編集委員などを経て大阪本社編集局編集委員。1982年の1年間米国の地方紙で研修遊学。2017年ミャンマーに渡り、比丘出家。

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著書にヴァイオリニスト五嶋みどり、五嶋龍の母の半生を描いた「母と神童」、単一生協では日本最大のコープこうべ創立80周年にともなう流通と協同の理念を追った「コープこうべ『再生21』と流通戦争」、新聞連載をもとにした梅原猛、今出川行雲、梅原賢一郎の各氏との共著 「横川の光 比叡山物語」。2021年、逝去。
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