今週の偈 2023.6.12
「自分」へのこだわりを捨てるには?(「自分を外に出す」という訓練)
蚊に刺されて、無茶苦茶かゆいときであれば、「田中がかゆがっています」と、面白おかしく、今の自分を説明しましょう。
上司に怒られてズドンと落ち込んだら、とりあえう「田中が落ち込んでいます」とつぶやいてみましょう。
こんな具合に、自分の心に浮かんだ感情や、自分の今の行動や状況を、三人称で客観的に述べるのです。
すると、その時に生じた問題が、スーッときれいに解消されていきます。
この訓練でのポイントは「私」という言葉は使わないことです。これは感情の実況中継と同じですね。自分を「他人」として見ることで、「自分」へのこだわりを消していくことができます。自分を「他人」としてみる。これが大切なのです。
さらにおすすめしたいのが、この方法で日記を書いてみることです。自分の名前やあだ名をつかって「○○さんは・・・です」と日々の出来事を書いていきます。
少し訓練をしてみると能力が付いてきます。みなさんも、いますぐにでもはじめてみてください。
第2章「自分」へのこだわりから抜け出そう より
アルボムッレ・スマナサーラ
『執着しないこと』 中経出版より