寺子屋スジャータ

今週の偈 2024.2.4

どう生きるか ー 認識の力(citta)

私たちは気をつけていないと、全てのことをボーッと聞き流したり、見過ごしてしまうという習性があり、「ただ何となく認識してしまう」のです。そのような、ただ見ている、聞いている、感じているという状態では、認識する力(心そのもの)が弱くなってしまいます。

あのプロが弾くギターと自分が弾くギターとは、どのように音色が違うのか、どのように曲の表現の仕方が違うのか、それも、ただ漠然と「違う」と思うだけでなく、「どのように」ときちんと認識することが大事なのです。

すると、自分のマイナス点が的確にわかり、すべき訓練もすぐに見えてくるので、判断に迷いや曖昧さがなくなり、意志が強化されるのです。

人が何かを決められなかったり、不安になったり、心がうろうろと迷ったりするのは、認識する力が弱いために、よくわからないことです。それは、ただボケっと見ている、ボケっと聞いている、立っている、座っているから、よくわからないのです。

認識能力を育てるときも、エゴが邪魔になると理解するべきです。

アルボムッレ・スマナサーラ
『ブッダが教える意志力の鍛え方』 大和書房より

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