今週の偈 2024.4.29
悪業の果報から身を守る(その2)
悪業の果報から身を守る第二のポイントは、日々、慈悲喜捨の念を修行することです。
「慈」(mettā)
友情という意味で「仲良くしましょう」という気持ちに近い感情です。あらゆる生命の幸せを願う慈しみの感情です。
「悲」(karunā)
見返りを求めず、「困っている人を助けたい」と思う感情です。抜苦の心とも言います。
「喜」(muditā)
嫉妬の反対の心で、人の成功をまるでわがことのようにともに喜べる感情です。人の良い部分がよく見え、それをわがことのように喜びます。ともに喜ぶ、喜びを分かち合うという意味です。
「捨」(upekkhā)
あらゆる事柄をすべて平等に見つめる冷静な感情です。全ての生命は平等であると理解できる能力です。一切の生命とは、個体の集まりですが、生命として見ると平等です。同一ではありませんが平等だと理解する能力のことです。
アルボムッレ・スマナサーラ
『業 / 苦 / 死』 (旧)サンガ出版社より